こんにちは!
サラリーマン不動産投資家のやよいあや(@aya_investor)です!
今回は、東京23区の賃貸事情について切り込んでいきたいと思います!
東京23区に2万円以下で住める!?
現在、東京23区の賃貸価格をご存知ですか?
普通に考えると、東京23区は家賃が高いので、ワンルームでも5万円以上はしそうです。
新築、築浅…ともなると、もっと高額になるでしょう。
ですが、
最近、東京都の賃貸価格に大きな変化が起きています。
まず、以下のサイトで東京都全部の賃貸物件を安い家賃順にソートします。
https://www.homes.co.jp/chintai/tokyo/list/
(2018年9月11日現在の情報)
1位 荒川区 家賃1万円+管理費2万円
2位 練馬区 家賃1.15万円+管理費2万円
3位 八王子市 家賃1.2万円+管理費2千円
4位 足立区 家賃1.3万円+管理費2万円
5位 足立区 家賃1.35万円+管理費2万円
6位-1 足立区 家賃1.5万円+管理費2万円
6位-2 世田谷区 家賃1.5万円+管理費2万円
6位-3 八王子市 家賃1.5万円+管理費2千円
6位-4 狛江市 家賃1.5万円+管理費2万円
10位 足立区 家賃1.5万円+管理費2万円
(6位は同率が多かったので番号ふりました。)
3位と6位-3の八王子市と6位-4の狛江市以外は、全部23区です。
ちなみに検索は、市部も含めて、東京都で検索してます。
東京23区って意外と安く住めるのでは?
と思えてきますよね?
ここで疑問がわきます。
どんな物件なのでしょうか?
◆どんな物件なのか?
23区内で上位に入った物件を上記サイトで詳しく見ると…
【1】築5年以内
【2】シェアハウス
【3】駅からだいたい15分以内
となっています。
写真を見ていただければわかりますか、ボロボロのシェアハウスではなく、ほぼ新築!
しかも交通の便もいい!
ちなみに、
シェアハウスとは、部屋は個室ですが、キッチン、シャワー、トイレなどを共有する賃貸のことです。
そうすることで都心でも安く借りることができる物件…ではあるのですが、
それにしたって安すぎますよね?
上記23区の物件は管理費が高いので、そこも考えないとですが、合計しても3万円以内で23区内に住めます。
では、なぜこんなに安いのでしょうか?
何かだまされてるんじゃ
裏があるんじゃ…
なんて思ってしまいますよね?
裏はありますが、だまされているということはありません。
なぜこんなに安いのか…?
…を説明します。
◆なぜ安いのか?
それは、下のニュースが関わっています.
「スルガ銀行かぼちゃの馬車事件」
最近、よくテレビなどでも報道されます。
これはどんな事件なのでしょうか?
◆「スルガ銀行かぼちゃの馬車事件」
みなさん「かぼちゃの馬車」という女性向けシェアハウスをご存知でしょうか?
東京で働きたいと思う地方の若い女性をターゲットに作られたシェアハウスです。
地方の女性をシンデレラにするコンセプトなので「かぼちゃの馬車」。
理念はとても素晴らしかったのです。
ですが、ビジネスとしては微妙でした。
この「かぼちゃの馬車」を企画したスマートデイズ社は、
東京23区内に、シェアハウスが建てられる土地を探します。
そして、不動産投資を副業で始めたいと思っている、
年収800万円以上のサラリーマン投資家などに、
とセールスしました。
サラリーマン投資家は
このように
【1】全部借りて満室家賃を振り込む
【2】30年間減額せずに振り込み続ける
【3】サラリーマン投資家は何もしなくてOK!
という条件を出したのです。
それがサラリーマン投資家の間で「すごい!」と話題になり、広まったのが2016年ごろから。
物件価格はだいたい8000万円から1億円を超えるものまで。
こんなに高額なのに、飛ぶように売れたのです。
なんとその数1000棟以上!
その物件を買ったサラリーマン投資家は700名以上いるそうです…。
(2棟以上買った方もいたのです…!!)
たくさんのサラリーマン投資家がお金を出しシェアハウスを作ったので、
はっきり言って東京23区はシェアハウスが供給過多になりました。
そしてある日、「かぼちゃの馬車」のスマートデイズ社が倒産しました。
急に倒産し、サラリーマン投資家には高額のローンが残りました。
たいていの人は金利4.5%で借りていました。
例えば1億円ものお金を金利4.5%で30年間借りると、月々の支払はなんと506,685円!
2カ月の給料が消し飛ぶほどの金額です。
この506,685円を、当初サラリーマン大家は、スマートデイズ社から振り込まれる家賃で払っていました。
なのに、突然スマートデイズ社から振り込まれなくなった。
そしてスマートデイズ社は物件の管理をしていた。
サラリーマン投資家は、
自分のシェアハウスにどれくらい人が住んでいるかも、
どうやってシェアハウスの管理をしたらいいかもわからない、
正直ずぶの素人でした。
なので、急にはしごを外され、毎月約50万円もの請求が来る…。
それに、やったことのない不動産のシェアハウスの管理をしないといけない。
本業のサラリーマンもやっているのに…!
なんと恐ろしい出来事なのでしょう。
そして、これにお金を貸していたのが
今ニュースで話題の「スルガ銀行」なのです。
◆「かぼちゃの馬車」は売れないのか?
じゃあこの「かぼちゃの馬車」を売れば、借金返せるんじゃないの?
そう思いますよね?
でも、とんでもない事実がこの「かぼちゃの馬車」には隠されていました。
【1】「かぼちゃの馬車」の価値は半値程度だった!
【2】シェアハウスはガラガラ。住んでいる人がいなかった。
【隠されていた事実その1】「かぼちゃの馬車」の価値は半値程度だった!
不動産の価値は、土地と建物の合算で決まります。
「かぼちゃの馬車」は例えば、1億円で売買していた物件でも
実は土地と建物で5000万円くらいの価値しかありませんでした。
スマートデイズ社は一億円でサラリーマン投資家に売りましたが、実際の価値は5000万円。
つまり、そこに利益を5000万円くらい載せていたのです。
※このあたりの金額は、わかりやすいようにシンプルにしていますが、実際は物件によってかなり違います。が、数千万円の利益をスマートデイズ社がとっていたのは確かです。
なので、1億円でローンを組んだサラリーマン投資家が、
「売ろう!」とすると、いきなり半額程度に落ちるのです。
うまく売ることができても、5000万円の借金が残り、
売れなかったら、1億円の借金と管理が難しいシェアハウスが残る。
どっちを選んでも地獄です。
【隠されていた事実その2】シェアハウスはガラガラだった。
このシェアハウス、満室家賃が振り込まれていたので、
サラリーマン投資家は、自分の物件にどのくらい人が住んでいるか
あまり関心を持っていませんでした。
スマートデイズ社の倒産で、「まずい」と物件について調べたところ
16部屋程度あるシェアハウスに1人とか2人しか住んでいない…ということがわかりました。
※もちろん、満室気味なシェアハウスもありました。が、かなりガラガラのシェアハウスもありました。
なので、
「スマートデイズ社が倒産したなら自分で管理しよう!」とサラリーマン投資家が思っても、まずはシェアハウスにお客さんを入れるところからやらねばならず、
ずぶの素人にはとても難しいものでした。
というわけで、売るに売れない「かぼちゃの馬車」が1000棟以上
東京23区にばらかまれ、シェアハウスの賃貸価格を一気に押し下げたのでした。
◆その後、サラリーマン投資家はどうなったのか?
様々な道をサラリーマン投資家は取ることになりました。
破産する人、ほかの銀行に借り換えて何とか満室にする人…
売却する人…、自殺する方も出ました。
この事件に巻き込まれてしまったサラリーマン投資家のかたは本当に気の毒でした。
もちろん、自分の意思で買ったので、責任はあります。
ですが、あんまりな出来事です。
本当に不動産投資は、人任せにすると、カモにされます。
不動産投資をしたいかたは、必ず不動産投資の勉強をしっかりしてほしいです。
◆というわけで…
現在シェアハウスに限っては、東京23区、とてもお安くなっています。
しかも、今建築中のものや建築したてのものなどで、全空の物件もあるそうです。
今、もし東京23区に住んでみたくて、シェアハウスでも構わない…
という方は、ぜひ住んでみてください!
※シェアハウスは水道料金や光熱費などを別で請求されますし、
最低契約期間も決まっていることは多いので、
そのあたりは契約条件をよくお読みください。
あまりにも安いので友達5人で入居した…というかたもいたそうです。
さすがに結婚されている方は住めませんが、現在独身で、友達と住みたいみたいな人はありかもですね。
◆いかがでしたか?
東京23区の賃貸家賃価格が落ちていることについて、最近のニュースとの関連性を説明しましたが、いかがでしたでしょうか?
不動産は需要と供給で成り立っているので、過剰に出てくると、どんなに賃貸価格の高いところでも、家賃が落ちます。
例えば、「大学が急になくなった地域」とか「工場が急になくなった地域」とかは実はねらい目です。
あと、新築が異常に建築されていて、これから家賃が下落しそうな地域もあります。
こういった賃貸需要の裏を突いて、住む家を探してみるのもいいかなと思います。
賃貸物件を探すのに、少しでも違う視点を提供できたらと思います。
※このブログは、ちょっとわかりやすくするために、細かい説明を省いているところがあります。